坂巻温泉の泉質・適応症など  源泉の利用形態等はこちらをご覧下さい

A:坂巻温泉分析書 (鉱泉分析試験法による分析)


1.申請者 住所 長野県松本市安曇4460
      氏名 上松 美三男

2. 源泉名および湧出地 坂巻温泉 1号源泉・2号源泉 混合泉
            長野県松本市安曇 4466-9

3.湧出地における調査および試験成績
 (1)調査および試験者    環境未来株式会社分析センター 調査課 山本 誠
 (2)調査および試験年月   平成18年2月17日
 (3)泉温          67.5℃(気温0.1℃)
 (4)湧出量         232.0 g/分
 (5)知覚的試験       無色透明、わずかに硫化水素臭を有する
 (6)水素イオン濃度     pH6.6

4.試験室における試験成績
 (1)試験者         環境未来株式会社分析センター センター長 名城 政夫
 (2)分析終了の年月日    平成18年2月28日
 (3)知覚的試験       無色透明、わずかに硫化水素臭を有する
 (4)密度          0.9989(20℃/4℃)
 (5)水素イオン濃度     pH6.49
 (6)蒸発残留物       908r/s(乾燥温度 110℃)

5.試料1kg中に含有する成分、分量及び組成
(イ)陽イオン
成  分 ミリグラム(mg) ミリバル(mval) ミリバル%(mval%)
水素イオン H+
リチウムイオン Li+ 1.0 0.14 1.09
ナトリウムイオン Na+ 180.5 7.85 61.14
カリウムイオン K+ 13.8 0.35 2.73
アンモニウムイオン NH4+
マグネシウムイオン Mg2+ 7.2 0.59 4.60
カルシウムイオン Ca2+ 75.7 3.78 29.44
ストロンチウムイオン Sr2+ 1.3 0.03 0.23
バリウムイオン Ba2+ 0.1
アルミニウムイオン Al3+ 0.1 0.01 0.08
マンガンイオン Mn2+ 1.3 0.05 0.39
鉄(U)イオン Fe2+ 1.2 0.04 0.31
鉄(V)イオン Fe3+
銅イオン Cu2+
亜鉛イオン Zn2+
陽イオン計 282.2 12.84 100

(ロ)陰イオン
成  分 ミリグラム(mg) ミリバル(mval) ミリバル%(mval%)
フッ素イオン F- 3.8 0.20 1.54
塩素イオン Cl- 137.3 3.87 29.75
臭素イオン Br- 0.3
ヨウ素イオン I-
硫化水素イオン HS-
硫酸水素イオン HSO4-
硫酸イオン SO42- 190.8 3.97 30.51
リン酸水素イオン HPO42-
メタ亜ヒ酸イオン AsO2-
炭酸水素イオン HCO3- 303.0 4.97 38.20
炭酸イオン CO32-
メタケイ酸イオン HSiO3-
メタホウ酸イオン BO2-
陰イオン計 635.2 13.01 100

(ハ)非解離成分
成  分 ミリグラム(mg) ミリモル(mmol)
メタケイ酸  H2SiO3 162.4 2.08
メタホウ酸 HBO2 8.4 0.19
メタ亜ヒ酸 HAsO2
リン酸 H3PO4
硫酸 H2SO4
非解離成分計 170.8 2.27

溶存物質(ガス性のものを除く)
 1088.2 mg/kg

(ニ)溶存ガス成分
成  分 ミリグラム(mg) ミリモル(mmol)
遊離二酸化炭素(遊離炭酸)  CO2 140.7 3.20
遊離硫化水素 HS2 0.2 0.01
溶存ガス成分計 140.9 3.21

(ホ)その他の微量成分
成  分  mg/kg  下限値
総水銀 Hg 不検出  0.0005mg/kg未満 
Pb 不検出 0.005mg/kg未満
カドミウム  Cd 不検出 0.005mg/kg未満
総クロム Cr 不検出 0.005mg/kg未満
総砒素 As 0.004 0.001mg/kg未満

成分総計
 1229.1 mg/kg

6.泉質
 ナトリウム・カルシウム−炭酸水素塩・硫酸塩・塩化物泉 (低張性中性高温泉)
 (掲示用新泉質名:炭酸水素塩・硫酸塩・塩化物温泉)
 (旧泉質名:重曹・芒硝・食塩泉)

検査機関 登録番号:長野県第6号
     環境未来株式会社 分析センター
報告書  No A0502296-001

??泉質の説明??

「重曹泉」は、浴用においては皮膚の表面を軟化させる作用があり、皮膚病や火傷、切り傷によいと言われます。
また、皮膚の脂肪や分泌物を乳化して洗い流すため、石鹸のように皮膚を洗浄します。
そこで、皮膚表面から水分の発散が盛んになり、体温が放散され清涼を感じるため、「冷えの湯」「清涼の湯」と言われます。
また、皮膚を滑らかにするため、「美人の湯」とも言われます。
飲用することにより、「胃酸薬」のように胃酸を中和します。胃中では炭酸ガスを発生させ、
粘液を溶解し幽門の痙攣を鎮める作用があるとともに、胃内の排泄を促進します。
また、胃粘膜の充血を促し、胃の運動を高めるため、慢性胃炎にも良いのです。
このほか、吸入やうがいで利用することにより、気管支炎にも良いとされます。
無色透明が多く石鹸の効きはよいです。

「芒硝泉(ぼうしょうせん)」は、浴用では高血圧症、動脈硬化症、外傷に効果があり、また、飲用では胆汁の分泌が促進されて
腸の蠕動(ぜんどう)運動を活発化するため、胆道疾患、弛緩性便秘、糖尿病、肥満症、痛風に効果があります。
また、無色透明無味無臭ですが、ナトリウム分を多く含んでいるため、血圧を下げ、痛みを和らげる鎮静作用があります。

「塩化物泉」は高齢者向きでよくあたたまります。
入浴することにより、皮膚に塩分が付着し、汗の蒸発を防ぐため、保温効果がよく、湯冷めしにくい事から「熱の湯」といわれるのです。
神経痛、関節性リウマチ、冷え症等の症状に効果があるます。
また、飲用することにより、胃腸の消化液分泌及び運動を促進し、胃腸病や慢性便秘にも効果があります。

B:飲泉のための水質検査結果報告書(抜粋)

採水場所名 坂巻温泉 飲用温泉水

検査項目 単位  検査結果  水質基準
一般細菌  CFU/ml  0 100 以下
大腸菌 不検出  検出されないこと 
有機物等(過マンガン酸カリウム消費量) mg/l 3.7 10 以下

検査期日  平成18年2月20日〜平成18年2月21日
検査機関  環境未来株式会社 分析センター
検査責任者 奥野 諭
報告書   No A0502296-002

C:禁忌症及び適応症

禁忌症
浴 用 飲 用
急性疾患(特に熱のある場合)・活動性の結核・
悪性腫瘍・重い心臓病・呼吸不全・腎不全・
出血性疾患・高度の貧血・妊娠中(とくに初期と末期)・
その他一般に病勢進行中の疾患
腎臓病・高血圧症・下痢の時・
その他一般にむくみのあるもの

適応症
浴 用 飲 用
神経痛・筋肉痛・関節痛・五十肩・運動麻痺・
関節のこわばり・うちみ・くじき・慢性消化器病・
痔疾・冷え性・病後回復期・疲労回復・健康増進・
きりきず・やけど・慢性皮膚病・虚弱児童・慢性婦人病
慢性消化器病・慢性便秘・糖尿病・痛風・
肝臓病・慢性胆嚢炎・胆石症・肥満症

禁忌症・適応症決定年月日:平成18年4月7日
決定者:長野県松本保健所長 医師 芦田 欣也

D:浴用の注意事項

1.温泉療養を始める場合は、最初の数日の入浴回数を1日あたり1回程度とすること。
  その後は1日あたり2回ないし3回までとすること。
2.温泉療養のための必要期間は、おおむね2ないし3週間を適当とすること。
3.温泉療養開始後おおむね3日ないし1週間前後に湯あたり(湯さわり又は浴湯反応)
  が現れる事がある。「湯あたり」の間は、入浴回数を減じ又は入浴を中止し、湯あたり症状の回復を待つこと。
4.以上のほか、入浴には次の諸点について注意すること。
 (1)入浴時間は、入浴温度により異なるが、初めは3分ないし10分程度とし、慣れるにしたがって延長してもよい。
 (2)入浴中は、運動浴の場合は別として一般には安静を守る。
 (3)入浴後は、身体に付着した温泉の成分を水で洗い流さない。
   (湯ただれを起こしやすい人は逆に浴後真水で身体を洗うか、温泉成分を拭き取るのがよい)
 (4)入浴後は、湯冷めに注意して一定時間の安静を守る。
 (5)次の疾患については、原則として高温浴(42℃以上)を禁忌とする。
   ア 高度の動脈硬化症
   イ 高血圧症
   ウ 心臓病
 (6)熱い温泉に急に入るとめまい等を起こすことがあるので十分注意をする。
 (7)食事の直前・直後の入浴は避ける事が望ましい。
 (8)飲酒しての入浴は特に注意する。

E:飲泉の注意事項

1.飲泉療養に際しては、温泉についての専門的な知識を有する医師の指導を受ける事が望ましい。
2.温泉飲用の1回の量は一般に100mlないし200ml程度とし、その1日の量は200mlないし1,000mlまでとすること。
3.子供が飲用する場合は、その飲用量は下表によること。ただし、乳幼児の飲用は避けること。

大人の飲用量を1とした場合の量
15歳から8歳まで 2分の1の量
7歳から5歳まで 3分の1の量

4.以上のほか、飲用については次の諸点に注意すること。
 (1)一般には食前30分ないし1時間がよい。
 (2)夕食後から就寝前の飲用はなるべく避けることが望ましい。

F:源泉の利用形態(平成18年4月現在)

当館の源泉は梓川対岸の河川内の2ヶ所の源泉を混合し、数台のポンプを使用して
館内まで引湯しています。また、湧出深度が非常に浅いために、雨、洪水等により
温度、成分に影響が出る場合があります。

1.源泉温度が高いため、暖房・給湯用に熱交換の後、山の湧水により加水冷却を
  しています。加水率は30〜40%位になります。
2.加温・循環・ろ過はしていません。
  但し、内湯の溢れ湯を露天風呂の底面に注入している場合があります。
3.入浴剤は使用していません。
4.清掃の際にのみ、塩素系消毒薬にて浴槽の消毒をしています。
  そのため、時により塩素臭が残る場合があります。
5.源泉の湧出量は230g/分位ですが、4ヶ所の浴槽へは160g/分位を使用しています。
  浴槽温度は42℃前後に設定してあります。